古寺巡礼 持香院の地図へのリンク

 【古寺巡礼その77 (持香院 岡山市)】

10月17日、報恩大師開基の備前四十八か寺を調べていて、自宅からほど近いところへ塚原山最明寺持香院というお寺があるようなので訪問してみる。
ただ、ネットではほとんど情報がなく、何とか住所だけが分かった。
場所は山の中で車1台がようやく通れる道を登って行くが寺らしきものはなく、ようやく崩れかけた土塀を発見し、ここが目的の場所らしい。(写真2)
どうやらもうお寺として機能しているようではない。
草をかき分けて行くと、山門を発見し、これが唯一の遺構のようである。(写真1)
報恩大師が開基したのは奈良時代で、その後鎌倉時代に北条時頼が立ち寄って中興したと伝えられる。
NO.23の山本院も北条時頼のゆかりの寺で、名前も同じ最明寺、この名は北条時頼に関係のある寺に多い。
北条時頼の諸国行脚は伝説であるが、岡山市の東部あたりに足跡が多いのは何か理由でもあるのであろうか。
江戸時代になると歴代の岡山藩主より寺領を与えられていたようだが、昭和60年火災で主要な建物が失われたとのことである。
(写真3)(写真4)の石仏、石柱などがお寺の歴史を感じさせる。
この長い歴史のある寺が、今まさに野に帰ろうとしている姿を見るのは感慨深いものがある。

 

山門
写真1 

土塀
写真2 

 

石仏
写真3 

石柱
写真4 


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