上郡町
巨木探訪:赤穂郡上郡町(4)
10月9日、行楽にうってつけの日和である。
岡山の補遺は後回しにして、今回も兵庫県の探訪。
とはいっても、午前中は仕事をしているので動けるのは午後から。
釣瓶落としの秋の陽ではそんなに多くは回れない。
限られた時間の中でどこまで行けるか…

今回は今まで通ったルートで見逃していた(というより後の調査で知った)、あるいはルートから離れた山中にあるので後回しにしていた箇所がメインである。
まずは県96で和気町に向かう。
吉永町に入ったところで県368に折れ北上、都留岐で県90に合流し兵庫県赤穂郡上郡町に至る。
県境までちょうど1時間であった。

峠を越えてどんどん下って行き、平地になったところでしばらく進むと左手に『光菱電機』の工場がある。
工場のすぐ先の左手に安室川に架かっている橋が見えるのだが、その橋から200mほどで右手に入る道があるので右折。(その100m先に『祝神社』の案内板があるので、そちらから入ってもよい。)
目標は「船坂のムクノキ」で、目印は祝神社である。
ネットで調べたHPの説明によると『祝神社の北200mほどにある民家の作業小屋(?)の横』に立っているらしい。
地図を参考にしながら正直に神社から北に進むと、山陽本線に沿う道になった。
200mと言えばちょうど端っこの家の辺りになるのだが、この家にはそんな樹はない。
いったん車を止めて周囲を見回すと、目と鼻の距離あたりにそれらしき樹があった。
地図を確認すると樹下に道が通じているようである。
さっそく行ってみた。
「船坂のムクノキ」は幹周5.0m、特に何の指定も受けていない。
主幹は欠損し、裏側から見ると幹の半分くらいは削げ落ちてしまっている。
かなりの老木のようであるが、残った枝には青々とした葉が茂っているので意外と元気なのかもしれない。

                夫婦スギ
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県90を上郡町の中心部に向かって進み『山野里』の信号で左折。
そのまま進んで千種川沿いの県451に合流、道は支流の岩木川に沿って山間部へと進んで行く。
次の目標は旭日乙黒石という所にある「黒石のツクバネガシ」である。
民家が途切れてさらに進んで行くと、やがて道が二又に分かれたのだが、この分岐点で迷ってしまった。
なぜなら分岐点に『↑1.1km先 通行不能』という標識があったからである。

上述のHPの説明文を再度引用しよう。
『佐用郡との郡境近く、船岩(標高508m)の西に黒石という集落がある。360〜390mの高台の集落だ。集落を南北に貫く一本道を進んで行くと、「ツクバネガシ」と書かれた小さな案内標識があった。案内に従って西に曲がる。細い自動車道の終点まで行くと、そこにも案内標識。ここからは、家々の間の細い道を150mほど歩く。』

右手に行くと旭日丙で、市原集落を通過して舟岩に至ることになる。
この分岐点には他にも『上郡町市原 長寿観音菩薩 こちら→』『朝日丙(市原)→3km』
という標識があり、どう見ても右手の道は違うようである。
しかし正面が通行不能であるならば旭日乙には行けないかもしれない。
地図によると右手の道も上の方では旭日乙につながっているようだし、ここはとりあえず右手に進んだ。
(分岐点A:地図および写真参照)

           分岐点A
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細く曲がりくねった道を登って行くと民家が見えてきた。
進んで行くと道が二又に分かれ、右手には観音菩薩像が見えている。
しかしどこにもツクバネガシの標識はない。
左手に曲がると、その先で舗装路は途絶えているようである。
こりゃいかん、さっぱり手掛かりがない。
右手の観音像の方に行こうかとも思ったが道が細く、万が一の場合、引き返せなかったら困る。
この方向は断念することにした。

登ってきた道を下り、分岐点Aまで戻る。
こうなったら通行不能の正面に進んでみるしかない。
しかしどこまで車が入れるのか?
とりあえず100mほど進んでみたところ右手に登って行く道が分岐しており、小さな橋と『株式会社N.G.C.→2.8km』という標識がある。
ああ、この上には何かの会社の敷地があるのだなぁ…と思ったのだが、うまい具合に分岐点に少し広いスペースがある。
とりあえずそこに車を置いて正面方向に歩いて行くことにした。
(分岐点B:地図および写真参照)

           分岐点B
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