美作市
巨木探訪:美作市(9)
これで国179より北方の探訪は終わった。
あとは帰途に着きながら最後の探訪である。
国179をもうちょっと東に向かい土居から県46に入る。
そのまま進めば、かつて探訪した「お旅所のムクノキ」がある角南地区。
ここには「七五三(しめ)の大スギ(4.8m)」と「愛宕のアベマキ(3.8m)」の2本の巨木の宿題が残っている。
この2本、ピンポイントの場所は判っていないが、地番によると「お旅所のムクノキ」から道を挟んで北側の山裾にあるようである。

「お旅所のムクノキ」から右手の山裾に向かう。
まずは「愛宕のアベマキ」なのであるが、愛宕神社にあるらしい。
道が突き当たったところで左折し、山裾沿いの道を走る。
しかし愛宕神社は地図には表記されておらず、おそらくは小さな祠なのであろう。
予想通り、そう簡単には見つからない。
進んで行くうちに、同じく山裾にあるスギが目についた。
車を停めて遠目に見ると、樹下には何か立杭のような白い物が見える。
おそらくこれが「七五三の大スギ」なのであろうと歩いて近づいて行ったところ、正解であった。
スギは墓地の端っこに立っているのだが、さてその墓地へ通じる道はどこにあるのか?
手前側には無いようである。
考えていると右手の民家からお爺さんが出てきたので、これ幸いと声をかけてみた。
「こんにちはー。あのスギの根元に行きたいのですが、どこから行ったらいいですか?」
お爺さんは目の前の荒れ地を指し「ここからでも行けるがのう。足元は悪いが。」との答え。
言われるままにそちらに進むが、確かに足元は悪く道はない。
しかしたかが10mほどのこと、強引に進んでスギの樹下にたどり着いた。
正面から見る姿と違って、山の斜面側にはほとんど枝がないようである。

                スギ
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スギの写真を撮り終えて車に戻った。
ふと東側を見遣ると、少し向こうの丘に巨木らしき枝が見える。
さらによく見ると樹下には堂のような建物がある。
これが愛宕神社ではあるまいか?
急いで車に乗り駆けつけてみると、ひとつしかない石灯篭には『愛宕神社』の文字がある。
う〜む、我ながら勘が冴えている…というか、運が良いというか…。
とにかく『振り返れば…』の多い日である。
アベマキは枝にかなりの欠損があるものの、野生味に溢れた雄姿。
樹勢自体は悪くなさそうである。

  アベマキ  アベマキ
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これで北東部の探訪は終わった。
帰路は県46で山を越え、滝宮から県90へ。
途中「横川のムクノキ」「正元寺のイチョウ」「小井原のエノキ」を横目に見ながら、塩田から国484→県27へと戻った。
ハズレのない良い一日であった。


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