吉備津方面
巨木探訪:吉備津方面(4)
稲荷から61号線に戻り、さらに1.5kmほど進み左折し下足守に下りる。
以前、足守地区を探訪したときに見落としていた樹があるのだ。
左折してから2.5kmほど進み、国道429号線に出る手前の信号の北側にある葦守八幡宮、ここに指定保存樹のクヌギとツガがある。
信号の右手に参道入り口の鳥居があるのだが、この参道は車で入るには細すぎる。
並行して走るもう一本の道に右折し、しばらく進むとこちらの道路脇にも鳥居があった。
鳥居の横には駐車場への進入路があったので車を進める。

車を降りて境内を見回したがそれらしい樹はない。
表参道の石段を下りて行くと石段の中途にツガ、下りきったところ(つまり上り口)にクヌギがあった。
ツガの方はまぁ普通であるが、クヌギの方はなかなか素晴らしい。
幹周は3mにも満たないであろうが、根上がりした部分と広がった枝振りが素敵である。

   イチョウ    イチョウ
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余談であるが…高松稲荷でもここでも犬を散歩させている人にすれ違ったのだが、どちらも「こんにちは」と挨拶をしてきた。
まったくの余所者である私を近隣の誰かと見紛うことはなかろうし、こういうところでは気軽に声をかけることが常識なのだろうか…?

吉備津方面の最後は苔山にある「吉備の平安桜(2本)」である。
指定保存樹で所在地の地番はわかっているのだが、地図の表示によるとそこは『吉備の中山』の中。
どこにあるのだろうといろいろ調べていたら八徳寺という寺にあることがわかった。
吉備の中山の散策コースの途中のようである。
吉備津彦神社、福田海、吉備津神社のいずれからも登山道があるのだが、片道約1kmの距離を歩かねばならない。
吉備の中山も興味がないではないが、時間のロスを考え吉備津彦神社から県道61号線を1.5kmほど南に下り、右折して黒住教本部の駐車場に車を停めることにした。
ここからだと八徳寺までは300mほどの距離である。

車を降りて舗装路を歩いて行くと、右手に八徳寺の入り口と『平安桜200m』の表示があった。
山道に入りまっすぐ歩いて行くと左手に吉備津彦命の御陵(吉備茶臼山古墳)があったのでついでに寄ってみた。
ここは宮内庁の管轄であり禁足地である。
正面は鉄柵、周囲は鉄条網で囲ってある。
参道はボランティアの人々によってきれいに掃き清められており、非常に清々しい場所であった。

山道に戻り少し進むと八徳寺。
寺といっても小さな堂がひとつあるだけである。
堂の手前右手に2本の平安桜はあった。
幹はかなり太く苔生し上方に伸びている。
力強さを感じさせる樹であった。

                イチョウ
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時間に少し余裕があったのでそのまま本宮磐座まで歩き、中山の頂上まで行ってみた。
途中、磐座群や『ダイボーの足あと』と呼ばれる窪地などもあり、軽い山歩きには手頃な場所である。
興味のある方は一度登ってみられたら良いと思う。


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