勝田町
巨木探訪:〜西粟倉村(1)
さて、ここからは林道を越えて西粟倉村に入って行く。
木地山林道はカーブは多いが幅員はそんなに狭くなく、比較的走りやすい道である。
もちろん冬季は閉鎖されるのであろう。
走っていると前方に茶色い物が動いた。
シカである。
野生のシカを間近で見たのは初めてだ。
すぐに木立の間に隠れてしまったが、ちょっと感動。

西粟倉村に入ってどんどん下って行くと、やがて塩谷地区になる。
道路に沿って流れる塩谷川の川向かいに粟倉温泉の元湯があるが、小さな橋を渡って元湯から右手に入って行くと、対岸にも林道がある。
元湯から200mほど進んだ左手の一段高い所にあるのが『塩谷のケヤキ』である。
この樹はどこの資料にも載っていないが、西粟倉村のホームページ(粟倉歴史街道総集編)で見つけた。
幹周は約3m、根元には山の神の祠が祀られているのだが…
ここでもまたもや害獣柵に阻まれる。
しかもここの柵は鉄製で入れる隙間もない。
地元以外の人間が無理矢理乗り越えて入っているところを見つかると、大目玉を食らうに違いない。
近づくのを諦め、柵の間から手を差し入れて写真を撮るだけにした。

           ケヤキ
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元湯から800mほど東に進み、国373バイパスを潜ったすぐ左手に影石神社がある。
名木百選によると、ここにはモミの巨木があるはずなのだが影も形も見当たらず。
切株がいくつかあったので、そのうちのひとつだったのであろう。

神社の先の三叉路を左手に行くと智頭急行の『あわくら温泉』駅がある。
直進して国373に突き当り、そのまま向かい側の細い道に入り100mほど先を左折。
200mほど進んだところで左手に入ると猪之部神社という小さな神社があるが、ここの鳥居の前に立っているのが『猪之部神社のカエデ』である。
周囲3.2mということであるが、幹周はそれほどあるようには見えない。
おそらく根回りなのであろう。
青々とした葉を茂らせ、樹勢はすこぶる良いようである。

           カエデ
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ここからは国373を南下して行く。
途中、道の駅『あわくらんど』があるが、駐車場は超満員、路駐している車も10数台、大変な賑わいである。
何か土産を見に寄るつもりであったが、とてもそれどころではない様子なのでスルー。

2.5kmほど下り、西粟倉小学校を過ぎたところで『引谷天神』の看板があるので左折。
道なりに2kmほど進んだところで右に曲がれば、すぐ左手に引谷天神(威徳天満宮)がある。
車から降りて神社に向かうと、鳥居の後ろに2本で対になったスギの巨木がある。
向かって右側のスギの方がやや大きいか…幹周は5.2mということである。
こういう場合は、よく『夫婦杉』などと呼ばれたりするものだが、特別な名称は無いらしい。
どちらもオーソドックスな形のスギである。
このスギの間にはヒイラギの古木があるのだが、スギとともに名木百選に選ばれている。

           スギ
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