津山市加茂町
巨木探訪:加茂町(4)
ここで県6を引き返す。
県118との分岐点より400mほど手前に小さな橋があるのだが(バス停大将軍橋そば)、橋の袂から川沿いに入っていく細い道がある。
車を進めて行くと、一軒だけある民家を過ぎれば道は未舗装である。
少し先で右に曲がって因美線の下をくぐるのだが、このトンネル部分がおそろしく狭い。
道の脇には『巾2.0m・高さ2.3m』と書いてある。
そしてトンネルを過ぎると、道は本格的な山道になる。
林道なのだが岩石むきだしで、山道というより登山道に近い。
まさかタイヤがパンクすることはなかろうが、慎重に車を進める。
谷川に沿って600mほど登ると道が二又に分かれる。
左の道に進めば良いことは分かっており、目的の樹の下は少し広くて車も転回もできるらしいのだが、それは10年ほど前の話。
もしかして状況も変わっていてUターンできないかもしれない、という不安に襲われ、分岐点に車を置いて徒歩で行くことにした。
歩くこと500歩弱、道の右手前方に目的の樹が見えた。
これが樹齢300年の「岸道谷(がんどうや)のナラ」である。
ここには昭和40年頃までは数軒の家があったのだが、過疎化で住民が転出してしまったそうで、ナラはそのうちの1軒が植えたものと言われている。
樹の背後には石垣があり、少し登ってみるとストーブや洗濯機の残骸があった。
道の状況からして往時は歩いて往復したのであろうし、確かにここで暮らすのは大変であったと想像される。
残されたナラは深山の中で苔生し、重厚な風貌である。
環境が合っているのか、樹勢は意外と良さそうなので、これからもここでまどろむように静かに時を重ねて行くのであろう。

   ナラ    ナラ

           トンネル部分
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車に戻り慎重に道を下る。
県6に戻り、今度は県118に入って阿波村に向かう。
それにしても岸道谷、過去の探訪の中で最もすごい道であった。


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