観音寺市
続古寺巡礼その17 萩原寺
雲辺寺山の麓にちょっと素敵な寺を発見する。
風格のあるたたずまいがなかなかのものである。
萩原寺という名で、境内に多くの萩があり、萩の名所であることから通称萩寺と呼ばれているようである。
萩原寺の名前自体も萩に由来しているのだろうか。
一度萩の咲いている季節に訪れてみたいものである。
寺伝によれば平安時代に空海による開基で、室町時代には讃岐、伊予、阿波に約280の末寺がある大寺であった。
この寺は大きく分けて、少し高くなった丘にある本堂エリアと平野部の客殿エリアがある。
本堂エリアへ向かう途中の石段に仁王門がある。(写真1)
八脚門で、屋根が寄棟となっているのはわりと珍しい。
本堂は江戸時代後期の建物。(写真2)
次に客殿のあるエリアだが、このあたりの景色は風格がある。
築地塀には五条の線があるが、これは最高の格式を表しているらしい。(写真3)
客殿は茅葺きで、唐破風の玄関が立派である。(写真4)
ここには菊紋の幕があった。
京都の門跡寺院などではこういう築地塀や菊紋もよくあるが、地方の寺ではかなり珍しい。


前へ  一番上へ  目次へ  後へ