安来市
続古寺巡礼その94 清水寺
米子の後に安来市の清水寺へ行ってみる。
この寺はかなり以前に一度訪れたことがあり、そのとき本堂がとても良かった記憶がある。
寺伝によると用明天皇2年(587)の開基。
まだ元号もない時代で法隆寺の建立より古く、寺伝とは言え相当の昔である。
大同元年(806)に再興され、その後は朝廷、豪族の庇護を受けて栄え、盛時には僧坊48を数えたと言われる。
戦国時代に戦火により根本堂以外の建物は焼失したが、毛利氏、松平氏により復興された。
参道の途中に大門と呼ばれる山門がある。(写真1)
立派な四脚門であるが、大門と言うほど大きくはない。
本堂(根本堂)は戦火を免れたもので国重文だが、残念ながら改修中で覆いがされていてその姿を見ることはできなかった。
境内には珍しい木製の高灯篭があり、これはなかなか立派な建造物だ。(写真2)
建物は灯篭としてはかなり背が高く、もしもこの建物が電灯のない時代からあったならどのようにして灯を点していたのだろうかと思う。
三重塔は安政6年(1859)の建立で、登閣することができる。(写真3)
江戸時代以前の塔で最上階まで登ることができるのは私の知る限りここだけである。
拝観料を払うと懐中電灯を貸してくれ、これを使わないと何も見えないくらい中は暗い。
3階まで登ると高欄を廻らした縁に出ることも可能で、そこからの景色はまた格別である。(写真4)

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