岡山市
続古寺巡礼その9 松寿院
2月20日、ウォーキングで西大寺浅越の松寿院へ。
このあたりが歩いて行ける限界である。
この寺は、寺伝によれば奈良時代に報恩大師によって開かれたとのことである。
寺名は東山寺で、松寿院と加納院の2院があり、松寿院の名で呼ばれている。
少し丘を登ったところにあり、まず石垣に魅せられる。(写真1)
このシリーズ107番の願興寺の石垣は切り込みはぎだが、ここの石垣は打ち込みはぎである。
打ち込みはぎは切り込みはぎほどきれいに石を加工しておらず、石と石の間に隙間があり、この隙間に割り石を詰める工法である。
切り込みはぎほどの精緻さは無いが、力強い感じで、事実非常に安定した積み方である。
山門は小振りだがしっかりとした造りで、やや珍しい棟門。(写真2)
本堂は入母屋造りで本瓦葺き。(写真3)
やはり寺の瓦は本瓦に限る。
改修の際に桟瓦葺きに変えている寺も多いが、あれは味気ないものである。
すぐ隣に加納院の建物がある。(写真4)
あまり寺院建築らしくないが、こちらも入母屋造り本瓦葺きの趣のある建物である。


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