備前市
続古寺巡礼その20 長法寺
4月17日、備前市の伊部のあたりへ行く。
備前焼の町を散策した後、長法寺を訪れる。
この寺は、寺伝によれば天平勝宝年間(749〜757)に鑑真が開基し、その後報恩大師が備前48か寺のひとつに加えたという。
広い境内の奥に本堂がある。(写真1)
本堂は江戸時代中期の建築で、なかなか堂々とした建物だ。(写真2)
本堂の後ろには、宝形造の小堂が2つあった。(写真3)
また、この寺には室町時代(南北朝期)と推定される石造宝篋印塔がある。(写真4)
大きな破損がなく、保存状態がよいのに加え、南北朝期の様式をよくとどめているとのことから、備前市の指定文化財となっている。
宝篋印塔はどこの寺でもよく見かける。
どういうものか調べたら、もとは、宝篋印陀羅尼という仏の呪文を納めた塔であり、密教系の石塔であったが、鎌倉期以降は宗派を超えて造立されるようになり、供養塔、墓碑塔として多く建てられたということである。

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