鳥取市
続古寺巡礼その43 興禅寺
本日最後の訪問は興禅寺。
この寺は江戸時代初期の開基で、宗派は黄檗宗である。
黄檗宗は禅宗のひとつで、江戸時代になって中国(明朝末)から日本に伝わったものであり、この宗派の寺はわりと珍しい。
この寺の元々の本堂は明治時代に売却されており、鳥取藩主の御霊屋であった建物を本堂としている。(写真1)
この建物が唯一江戸時代のものであり、丸窓がちょっと禅宗らしい雰囲気である。
この本堂の横に書院があり(写真2)、その奥に目当ての庭園がある。
庭の池には睡蓮、池のほとりにはギボウシがきれいに咲いていて、それらを見ているだけで心が安らぐ。(写真3)
庭全体は何となくとりとめのない感じであるが、暑さのため少し疲れていて、ぼんやりと眺めているにはちょうどいい。(写真4)
ここも他に客がなく、庭の景色を一人占めして楽しんでいると、お寺の人が冷たいお茶と西瓜を一切れ出してくれた。
これはたいへん嬉しかったので、しっかりと書きとめておこう。

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