土佐清水市
続古寺巡礼その45 金剛福寺
8月8日、家族で四国の足摺岬へ旅行に行き、岬の観光の前に金剛福寺を訪問した。
この寺は足摺岬の最先端にあり、岬の灯台は目と鼻の先である。
ここは四国八十八か所の第38番札所で、前の札所の岩本寺から約80キロメートルの距離があり、札所間の距離としては最長だそうである。
この距離を歩いて行くと二泊三日の行程となり、大変な難所である。
この寺は嵯峨天皇の勅願を受けて空海が開基したと言われていて、その後も大変栄えていたようであるが、廃仏毀釈等によって昔の建物は無くなっており、現在の堂宇は全て明治以後のものである。
四国八十八か所参りは現在でも盛んに行われていて、札所となっている寺は活気がある。
この寺も立派な堂宇が立ち並び、参詣者も多い。
仁王門には嵯峨天皇の筆と言われる「補陀洛東門」と彫られた扁額がある。(写真1)
本堂はなかなか風格のある建物。(写真2)
本堂の前は大きな石を数多く配置した庭が新しく造られている。(写真3)
本堂前に池のある庭があるということは浄土庭園をイメージしているのであろう。
他に明治に建てられた多宝塔がある。(写真4)
この多宝塔であるが、どうも見栄えがいまひとつである。
2回の高欄部分だけ朱塗りという中途半端な色にその原因があると思う。
せっかくの塔なのでもう少し美しく見えるように考えてほしいものである。

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