高松市
続古寺巡礼その54 讃岐国分寺
11月27日、四国の高松の讃岐国分寺を訪問する。
奈良時代に聖武天皇が全国に建立した国分寺のひとつである。
全国の国分寺で当時の建造物が残っているところはひとつもないが、この讃岐国分寺は遺構が比較的良好に残っているため、国の特別史跡に指定されている。
跡地はよく整備されていて、近くには資料館もあり、奈良時代を思い楽しむことができる。
また現在の国分寺は、創建時の中心伽藍があった位置にあり、四国88か所の第80番札所となっていて、参詣者で賑わっている。
仁王門は柱間の広い八脚門で、かつての中門の位置にあるらしい。(写真1)
本堂はかつての講堂の位置に、その礎石を利用して建てられているようだ。(写真2)
この本堂は鎌倉時代の建物で国の重文である。
大きくて立派な建物ではあるが、鎌倉建築に見られる造形的に洗練された美しさという点では少し物足りない。
梵鐘は平安時代前期のものと推定され、これも国の重文となっている。(写真3)
遺構がよく残っている点として、昔の金堂と塔の礎石がほとんど原位置のままで残っていることがある。
本堂前にあるのは金堂の礎石である。(写真4)

前へ  一番上へ  目次へ  後へ