鎌倉市
続古寺巡礼その59 建長寺
高徳院からは徒歩で建長寺へ。
鎌倉の町を散策するつもりであったが、年も終わりの木枯らしの中を中年の男がひとり歩いているとだんだんと淋しい気持ちになってきて、ただ目的地を目指すだけの行動になった。
かなり長い距離を歩いてようやく建長寺にたどり着く。
この寺は鎌倉五山第一位でなるほど大寺である。
鎌倉五山の制度は、鎌倉幕府が中国南宋の五山制度にならって鎌倉の禅寺に設けたものである。
古都鎌倉は戦災に遭っていないわりには存外鎌倉時代の建造物が少ない。
建長寺の建物も江戸時代以後のものばかりである。
総門・三門(写真1)・仏殿(写真2)・法堂(写真3)・方丈が一直線に並ぶ伽藍配置は禅宗寺院の特徴であり、どの伽藍も壮大で立派なものである。
しかし、あまり印象に残っていないのは、心が沈んでいたことと、これといった特徴的なものがないせいだろう。 その中で、鐘楼だけは何故か素朴な茅葺きで印象的であった。(写真4)
梵鐘は鎌倉時代のもので国宝である。

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