浅口市
続古寺巡礼その63 両面薬師堂
宝島寺を訪問した後、浅口市の遥照山の山頂にある両面薬師堂へ行ってみる。 山頂近くの公園に車を停め、ここから歩いて登る。 その名から小さなお堂に石仏を祀っているものを想像していたが、普通のお寺であった。 それもそのはず、ここは正式には薬師院という天台宗の寺院だそうで、平安前期に慈覚大師が開山したとされる。 本尊の石仏が南面は薬師如来、北面は釈迦如来という珍しい像で、両面薬師と言い親しまれており、寺の名も一般的に両面薬師堂と呼ばれている。 本堂は一見したところ宝形造りの普通の建物だが、よく見ると2方向に正面があって向拝が付いている。(写真1)(写真2) 写真はそれぞれの方向から写したものであるが、井戸まで同じ位置にある。 両面薬師に合わせて、それぞれの面から拝める仕組みで、類例の無い珍しい建物である。 ただ、本尊の石仏はよく見えなかった。 境内には他に鐘楼(写真3)や、並んだ石仏がある。 写真の石仏は優しそうな表情がとてもいい。(写真4)

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