真庭市
続古寺巡礼その65 大雲寺
木山寺の次に勝山の町を訪問する。(写真1)
勝山は江戸時代になってから勝山藩二万三千石の城下町として、また出雲街道の要衝、高瀬舟の起点として栄えた町である。
明治以後は段々と歴史の流れから取り残されていったような感じだが、その分古い町並みがよく保存されていて歴史的遺産も多く、今も往時の面影を留めている。
町を散策しながら、いくつかの寺を訪ねてみる。
まず、町並み保存地区となっている出雲街道の通りに面している大雲寺。
開基は天文15年(1546)と言われていて、戦国時代の終わり頃である。
元文年間に焼失し、同5年(1740)再建したとのことで、現在の本堂はこのときのものであろうか。
山門は薬医門。(写真2)
本堂は入母屋造りで、ほとんど装飾のない簡素な建物。(写真3)
鐘楼は境内のやや高い場所にあるが、これは自然の岩盤の上に建ててあるためで、少し珍しい景色である。(写真4)
なお、この寺には雙翅の松という樹齢300年の古松があると説明板に書かれているが、どこを探してもそのようなものはない。
枯死したのであろう。

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