岡山市
続古寺巡礼その71 豊楽寺
4月17日、岡山市建部町にある豊楽寺を訪問する。
和銅2年(709)玄オによる開基で、後に鑑真によって整備されたと伝えられている。
もちろん史実とは思えないが、玄オはかなり異色だ。

確かなところでは、室町時代には代々の領主の山名氏、赤松氏などの帰依を受けて栄えていたが、
天正の頃このあたりを支配した松田氏が日蓮宗に改宗を迫り、
それに応じなかったために寺領を没収、堂塔を破壊されたということだ。

その後、江戸時代初期の寛永年間に美作国守森忠政により復興される。

この寺の仁王門の形は大変珍しく、門の妻側に切妻破風が3つあるのが特徴である。(写真1)(写真2)
最近改修されて新しく見えるが、江戸末期の建築で、
この独特の形は貴惣門(きそうもん)と呼ばれ、全国に4例しかないそうだ。
本堂は入母屋造り。(写真3)
庫裡の前の門は、続古寺巡礼その68の化生寺の庫裡の門とよく似た櫓門である。(写真4)
こちらの方が少し見栄えがいい。
前へ  一番上へ  目次へ  後へ