京都市
続古寺巡礼その80 常寂光寺
天龍寺の次に訪れた常寂光寺は、安土桃山時代末に開かれた寺である。
雨に洗われた緑がたいへん美しい。
特に仁王門あたりの、もみじを主とした木々の緑と斜面を覆う苔の景色が、茅葺で素朴な建物によく似合う。(写真1)(写真2)
この門は南北朝時代に本圀寺客殿の南門として建立したものを、江戸時代初期に移築したものだそうだ。
見どころはもうひとつ、江戸初期建築の多宝塔があり、国の重文となっている。
桧皮葺で屋根の反りも程よく、軽やかで優美な塔である。(写真3)
多宝塔の中では上位にランクされる美しさだと思う。
また、本堂は伏見城の客殿を移築したものと言われている。(写真4)

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