京都市
続古寺巡礼その83 醍醐寺
勧修寺の次は醍醐寺。
境内は下醍醐と上醍醐に分かれていて大変広大である。
上醍醐も行きたいと思ったのだが、かなり険しい山道を30分以上かけて登るとのことで、今回は妻が同行しているということもあり敬遠した。
また来る機会があるだろう。
この寺は平安時代に開基された後、応仁の乱などで下醍醐は荒廃し、五重塔だけが残っていた。
国宝であるこの塔は平安時代の天暦5年(951)建立で京都府内では最古の建築物で、全体の大きさ、意匠、屋根の逓減、相輪のバランスなど全く完璧と言える。
(写真1)(写真2)
五重塔の規範と言ってよいと思う。
本堂は国宝の入母屋造りの大きな建物で、下醍醐を復興した豊臣秀吉の発願により紀州湯浅の満願寺の本堂を移築したものである。(写真3)
元々の建物は平安時代後期の建立らしいが、大きく改修されているようだ。
総門から仁王門への途中に塔頭で本坊的存在である三宝院の唐門があった。(写真4)
安土桃山時代の建物で国宝に指定されている。
改修の際に、黒の漆塗や四つの大きな紋の金箔を創建時の姿に復元したそうで、以前見たときよりも随分ときらびやかで派手になっていた。
三宝院は見どころが多く、訪問しておけばよかったと後になって思ったが、こちらも次に訪れた時の楽しみとしよう。

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