井原市
巨木探訪:美星町(2)+α
再び県35に戻りさらに500mほど進むと右手に宇土郵便局がある。
この郵便局の裏手の山裾に宇戸谷八幡宮があるのだが、ここには重要文化財のモミ・カヤ・イヌマキがある。
郵便局のすぐ裏が宇土谷自治公民館で、広い空地があるのでここまで車で入ることができる。
公民館からすぐに八幡宮への参道があり、石段を登ったところの左手に3本の巨木が寄り添うように立っている。
幹周で言えばこれまたすごい巨木ではないのだが、なんと言っても1箇所に固まって立っている姿は圧巻である。
ちなみにイヌマキはこの種では県内一の巨木とのこと。

  モミ・カヤ・イヌマキ  モミ・カヤ・イヌマキ
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郵便局から200mほど戻れば左手に県166への入り口がある。
美星町に別れを告げ一路総社市へ。
山越えなのでかなり細い県道かと思ったが意外とそうでもない。
下りきったところで前回訪ねた「原のムクノキ」に再会し写真を撮った。
裸木状態の樹も枝振りがよくわかって好きである。

ここからは水内橋を渡って国180に出る。
帰り道にもう1ヶ所立ち寄るべき場所があった。
前回のリストアップで洩れていた下倉八幡宮に寄らねばならない。
国180を東に戻り下倉橋を渡り(県54)、道なりに200mほど進んだ左手の山裾に八幡宮がある。
駐車スペースはなさそうなので県道の路肩の広いところに車を停めて歩いて行った。

細い田舎道を歩いて行くと前方から二人連れの初老の御婦人が歩いてきて、すれ違いざまに『こんにちは』と挨拶をしてくれる。
樹行を重ねているとこういうシーンによく出くわす。
狭い地元のこと、一目でよそ者とわかるような輩にも気軽に声をかけてくれるのだ。
人見知りの私は自分から声をかけるのが大の苦手なのであるが、しみじみ嬉しいと思う。

さて八幡宮であるが…境内に入るとすぐ右手に大きなタブノキがあった。
幹周は4mにも満たないくらいであるが樹形が良い。
下枝が全く無く、すぅーっと伸びた主幹が3幹に分かれて伸びており好みの樹形である。
思わず「おおっ!」と声を出してしまった。

                タブノキ
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境内には他にもヒノキとスギの巨木があるはずなのだがそちらは見当たらず。
かなりの直径の切り株がひとつあったので、そのどちらかが伐採された跡なのだろう。
それにしてもこのタブノキの発見は思わぬ拾い物であった。

そうこうしているうちに夕暮れが近づいてきた。
県54を南下し県80との交差点で往路に戻り、来た道を帰った。

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